肝癌の多くは線維化を伴う慢性肝疾患を母地として発症することが多く報告されております。DEN-CCl4モデルは、肝硬変を背景に肝癌を発癌するモデルとなります。当社が提供しているSTAM™モデルは、糖尿病を背景に発癌するモデルに対して、DEN-CCl4モデルは、糖尿病の背景を持たないモデルとなり、試験目的ごとに使い分けることが可能です。DEN-CCl4モデルは、低用量の遺伝毒性物質DENの単回投与とそれに続くCCl4の反復投与により作製し、30週齢で100％が肝腫瘍を発症します。このモデルでは、抗炎症薬、抗線維化薬および抗腫瘍薬の評価が可能です。
図1.DEN-CCl4モデルの肝臓シリウスレッド染色画像
正常マウスに比べて、DEN-CCl4モデルでは門脈域周囲での線維化が認められます。